2016年7月1日金曜日

BSで見る日銀

日銀が国債を買っている。
それについて、ネット上では政府の借金が減るとか減らないとか、色々な記事がある。

単純に考えれば、日銀が買った分はチャラになるはずだ。紙幣を発行する側が買ってるんだから。
しかし、バランスシート上ではどのような処理になるのか。見てみよう。
日銀のBSはこちら。第131回事業年度(平成27年度)決算等について

政府と日銀のBSを連結したとする。
まず、日銀の資産に国債がある。これは政府の国債債務と相殺する。
代わりに、日銀の負債である当座預金などが政府債務となる。

当座預金とは、銀行などが日銀からお金を引き出せる分である。
これは国債と違って、返済しなければならないお金ではない
であるから、やっぱり実質チャラなのだ。

仮に銀行が当座預金から引き出した場合、日銀は日銀券を発行する。
つまり、負債科目の当座預金が減って日銀券が増える。
日銀券が増えれば、貨幣の流通量が増えるからインフレになる。

ただ、残念ながら、それほど日銀券は増えていない。
2012年5月と比べると、2割ほど増加している。一方で当座預金は8倍(34兆から275兆)である。
貸し出し需要がそれほど増えるわけではないから、当然だ。

ついでに、新規の当座預金にはマイナス金利を導入している。
これは日銀のBS上、負債が減って資産が増える方向である。銀行は損をするけど。
マイナス金利について、日銀のページに面白い記述があった。5分で読めるマイナス金利
「そうすると銀行が損しない?大丈夫?」
「たしかに銀行にとっては、預金金利はマイナスにならないのに、貸出金利は下がるので、その分儲けは少なくなります。」
「でも大丈夫です。日本の金融機関は、リーマンショックでも傷ついていないし、とても健全です。去年もたくさん収益を上げています。日銀の預金でもマイナス金利にするのは一部だけにして、あまり銀行が困らないようにしました。」
柔らかく書いてあるが、銀行が損したって知らねーよということである。

まとめると結局、こういう感じ。日本の政府債務残高、実は世界最速ペースで減少-実効ベース
この記事では、マネタイゼーションを認めれば危険とある。
だが、日本政府および日銀がマネタイゼーションを認めることはあり得ない。

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